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IKEA(イケア)である。
2024年9月26日~29日に開催される東京ゲームショウ2024(26日、27日はビジネスデイ)。ライフスタイルゲーミングエリアの一角に、スウェーデンの家具メーカー“IKEA(イケア)”が3年振りに出展した。
今年の出展では、9月に発売したばかりの新シリーズ“BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングコレクション”が前面に打ち出されていた。ゲーミング家具の最先端がここにある。
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シニアデザイナーのダーヴィッド・ヴァール氏(左)と、IKEAスウェーデンの商品デザイン開発担当フィリプ・ディル氏(右)が、各家具の魅力を直接レクチャーしてくれた。
これからはゲーミングが日常に溶け込む時代
3年前のTGS2021出展時から、IKEAは“家での暮らしになじみやすい”というデザインのポイントを打ち出していた。そこからさらに研究を重ね、BRÄNNBOLLコレクションでより高度な機能性を両立している。
上の写真でおふたりが手をかけているのが、その集大成とも言えるゲーミングステーションだ。なんとゲーミング環境をそのまま“収納”できる。
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『BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングステーション』(34990円[税込])。
PC本体やモニター、キーボードなどをすべて搭載したうえで、まだまだ収納に余裕があるデスクだ。足元にはタワー型PCの本体を置くボードがあり、左右好きな向きで設置可能。
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足元のPC本体用ボードに加え、デスク上部の天板も可動式。好きな高さに調整できる。
そしてデスク全体の周辺を囲んでいるのは、フェルト素材を多く使用した板。これは何のために用意されているのか。
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キーボードなどを置くテーブルを折りたたむ。するとゲーミングチェアも入るスペースができ……。
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左右のフェルト板を扉として閉じることで、ゲーミング環境すべてが収納された。
収納機能にはいくつかの役割があり、ひとつはPCやゲーム機を未使用時に保護すること。加えて、視界から一度ゲーム環境を切り離し、部屋に日常の光景をもたらすことも想定しているようだ。いざゲームをプレイするときに扉を開けると、目の前に広がる“ゲームプレイ”という非日常。自分だけの秘密基地に入るかのような遊び心だ。
フェルトの外壁は部屋に溶け込みやすい色合いとデザイン。左右に展開した扉部分の板は簡易的な防音壁になるほか、視界を遮る効果も備えている。パーソナルスペースが生まれ、画面に集中しやすい。
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扉部分にはキャスターが付いているので開閉もスムーズ。
そして、よく見ると下が少し空いている。「完全に閉じられているわけではないので圧迫感がなく、チェアの脚がのぞいていますよね。隠れている感じがおもしろい。あ、いるなって」と、ダーヴィッド氏。
ここで編集部のミス・ユースケが「こういうことですか?」と動いた。
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持っていた小さいぬいぐるみを隙間にセット。
ちょっとかわいいかもしれない。かくれんぼをしているみたいで愛嬌を感じる。ダーヴィッド氏は「すぐにデザインの意図を理解してくれてうれしいです」と喜んでいた。こういった遊び心を大切にしているということだろう。ミス・ユースケは「かわいいのがいてくれると、それだけでうれしい」と言っていた。
なお、ミス・ユースケがぬいぐるみを持っていた理由は、この取材後にカイロソフトブースのぬいぐるみ撮影スポットを堪能する予定だったため。
“少ないものからより多くを”というのは、イケアの根幹にあるテーマのひとつ。こちらのゲーミングステーションのように、収納容量を少ないスペースで確保できるという機能は、海外よりも居住スペースが狭くなりがちな日本の住環境にも適している。
さらに、色彩やデザインが“重くない”のも大事なポイント。軽さを感じるデザインなので、部屋にあって違和感がない。生活になじみ、ふだん使いでの便利さがシームレスにゲーミング家具としての機能性にもつながっている。これがゲーミング家具に対する現在のIKEAの答えなのだ。
IKEAゲーミング家具ラインナップ
ところで、もしあなたが“ゲーミング”と聞いたらどんなものを想像するだろうか。
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こんな感じではないだろうか。
ゲーミングといえば1677万色に光るデバイスやギラギラしたデザインを思い浮かべがち。無論、そうしたアイテムはゲーミングデバイスの代表格のひとつには違いない。だが、IKEAの答えは違うようだった。
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こう。
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そして、こう。
ただくつろいでいるだけに見えるが、じつはゲームをより楽しめる機能がすでに発揮されている。ゲーミングの要素が、違和感なくくつろぎの生活に溶け込んでいるのだ。
IKEAが多くのゲーマーにヒアリングを重ね、導き出した“いまどきのゲーミング家具”を、皆さんにもぜひ知っていただきたい。
いまどきのゲーミングライフは“シームレス”
そもそも昨今のゲーム事情を考えてみると、イスに座ってデスクに向き直ってプレイするのはPCゲームくらいのもの。家庭用のゲームハード、携帯ゲーム機、スマートフォンなど、いまやゲームは家のいたるところでプレイできる。だからいたるところでプレイしたい。
いまは“自分はゲーマーである”と自覚していないカジュアルゲーマーも多い時代。PCの前で集中するだけがゲームではないのだ。ということは、ゲーミング家具は家中に溶け込ませたい。食事や読書、リラックスタイムからそのままゲームを始められるような“シームレスさ”が必要になる。
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『BRÄNNBOLL/ブレンボール 膨らまし式ゲーミングラウンジチェア』(7990円[税込])と、『BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングラグ』(15990円[税込])。
家具の個性が強すぎると部屋のバランスを崩しかねない。色合いもより部屋や生活に溶け込みやすくしたBRÄNNBOLL/ブレンボールは、従来のゲーミング家具が持つイメージへの挑戦でもある。
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『BRÄNNBOLL/ブレンボール 壁取り付け式 コレクションケース』(3499円[税込])。壁に任意の向きで収納空間を新たに確保でき、なおかつ透明パネルで中身が見え、部屋にコレクションアイテムを並べる楽しみも得られる。
機能面のこだわりも強く、社内に専用のワークショップを設け、ゲーマーとデザイナーの密なヒアリングと試作品のテストをくり返したという。
その結果、コンシューマー機やモバイル機で遊ぶゲーマーには、“床に近いところでプレイする”状況が多いことがわかってきた。
たしかに、モバイルゲームをソファーに寝転んでプレイする人は多い。それに、日本人なら座イスや座布団で床に座る文化がある。ワイヤレスコントローラーの普及によって態勢に縛られないことも影響していると思われる。
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『BRÄNNBOLL/ブレンボール バスケット』(3999円[税込])。収納とサイドテーブルの両方の役割を果たすアイテム。スタンドを組み替えると高さのあるソファーなどでも使いやすい。
くつろぎ機能とゲームをより楽しくする機能の両立
“床に近い”というゲームスタイルに応えたラインナップが充実しているBRÄNNBOLL/ブレンボール。その代表格とも言えるのが、イージーチェアとラウンジチェアだ。
『BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングイージーチェア』(14990円[税込])
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座面は固定されておらず、ハンモックのような4本のバンドを使って吊り下げられている。ロッキングチェアのように揺れるのが特徴だ。プロトタイプ段階は4本のバンドで上から支える構造だったが、後ろにのけぞると転倒しそうになるため、下からも支える形にしたとのこと。
ゲーミングチェアは車のシートが起源のためか、多くが身体を包んで固定するような構造になっている。対して、このチェアは前後左右に自由に動く。
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ハンモックのような上部バンドがチルさを醸し出し、サスペンションのようにも見える下部パーツは遊び心を刺激する。
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めっちゃ動ける。自由に寝返りが打てるようなもので、非常に快適。
近年はレースゲームやホラーゲームなど、ジャンルを問わず臨場感が魅力のゲームが増えている。プレイヤー本人の体がついつい動いてしまうことも日常的だ。
その動きを阻害せず、むしろ思い切り動けるようにすることで、没入感を高める効果をもたらしているようだ。逆転の発想である。
『BRÄNNBOLL/ブレンボール ゲーミングラウンジチェア』(24990円[税込])
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ごくふつうのラウンジチェアに見えるが、前面脚部にキャスターを搭載しているため、移動させやすい。ポケットコイルを用いたシートクッションはかなりしっかりしており、長時間使用しても型崩れしない。
このチェア最大の特徴は“変形”だ。ラウンジチェアが一転、寝転べるリラックススペースに早変わり。好きな場所で好きなときにリラックスしてゲームを遊びたいというニーズに、機能面とふだん使いしやすさの両方で完璧に応えている。
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各部のパーツは軽めで、キャスターを装着しているので室内のどこでもスムーズに移動可能。少し角度を変えたいときなどに取り回ししやすいのもいい。
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好きな場所で、好きな形態にチェンジ。
このラウンジチェアをサポートするようなアイテムもある。『BRÄNNBOLL/ブレンボール ソファサイドテーブル キャスター付き』(4990円[税込])だ。
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こちらもキャスター付きなので、動かしやすさはラウンジチェアと同等。くつろぎのひとときやゲーム中の補給に、ドリンクやおやつは欠かせない。チェアの横には常備したい。
よく見るとボードの横にパイプフェンスが設けられている。理由を聞くと、「お菓子やジュースをこぼしにくくするため」だそうだ。転倒防止の役割を果たしているので、ゲーム中に画面を見たままおやつに手を伸ばしたときにガシャーンとやる確率を下げられる。
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遠い北欧の地で、僕らがお菓子やジュースをこぼすことを心配してくれる人がいる。優しい世界である。
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『BRÄNNBOLL/ブレンボール コースター(コルク)』(699円[税込])は滑りにくい素材を使った多用途コースター。おやつ容器もがっちり固定できる。なお、形状はスタジアムの観客席の形状からインスパイアを受けたらしい。
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快適な日常生活からいつでもどこでも快適なゲームライフに移行できる。現代のゲーミング家具に求められるのは、このシームレスさにあると感じた。
実際に試してみると、なるほどと納得できるアイテムばかりなように思う。皆さんもゲーマーのニーズを家具で叶えることで生まれる快適さを感じ取ってほしい。
今後もゲーマーへのヒアリングを続けることで、IKEAは時代ごとに移り変わるニーズをゲーミング家具で体現してくれることだろう。ゲーマーのニーズを家具という形で今後も見ることができるということ自体に、筆者としてはワクワクを抑えきれない。