
浅倉 杏美(アサクラ アズミ)
2月15日生まれ。神奈川県出身。『魔法先生ネギま!』(大河内アキラ役)、『中二病でも恋がしたい!』(五月七日くみん役)、『悪魔のリドル』(犬飼伊介役)、『蒼穹のファフナー EXODUS』(将陵佐喜役)、『とある科学の超電磁砲T』(食蜂操祈役)など、数多くの作品で活躍している。文中は浅倉。
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先輩として責任感のある姿に共感
というのも、それまでの私は元気で活発な子やボーイッシュな子など、等身大な役柄が多く、高めの声でトーンを作って演じるキャラクターを演じることがなかったんです。ですので、オーディションのお話をいただいたときは、すごく研究しました。
――オーディションを受けるにあたって、徹底的にリサーチされたと。
弱くて逃げちゃう部分もあるけど、ちゃんと立ち直って戻ってきて、ステージでパフォーマンスをする。一度決めたことは最後まで貫き通す、一本筋の通った姿にすごく共感できましたし、雪歩のことが好きになりました。自分と近いなとも感じたので、オーディションでも自然とお芝居に取り組めた思い出がありますね。
――オーディションで印象的だった出来事はありますか?
そんな中で、雪歩のセリフを話した瞬間に、ブースの中に聞こえるくらい、外で見守っているスタッフさんたちの笑い声が聞こえてきました。スタッフさんたちはすごく怖そうな見た目で、そんな方々に爆笑されていたので、よほど違う演技をしてしまったのかとすごく不安になりました。
でも、役が決まった後、理由を尋ねたら「(雪歩)そのものにしか聞こえなかったから、この後の歌の審査に関係なくお願いしようと思った」と。そう言っていただけたのはとてもうれしかったですが、そのときに伝えてくれたら、リラックスして演じることができたのにと思いました(笑)。自分の演技が間違っているのかと不安になりながら、2ページほどセリフを読むことになったので。まぁ、それもいまとなってはいい思い出ですけどね。
そういえば、オーディションを終えてブースから出たときに、スタッフさんたちと会話したことも思い出深いです。例えば、「雪歩はポエムが好きだけど、浅倉さんも書けますか」、「『アイドルマスター』はすでにチームができあがっていますが、その中にひとり入っていく覚悟はありますか」とか。そういった質問をされたので、もしかしたら受かるのかなと感じた記憶がありますね。
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『アイドルマスター2』で登場する『First Step』の誕生秘話も明らかに
そんなお話があった中で、とある収録日に、当時のディレクターさんから「雪歩のエンディングで使うソロ曲のタイトル、決まったから」と言われまして。「『First Stage』が最初のソロ曲だったから、つぎのステップを歩む意味を込めて『First Step』にしたんだ」と。ご自身で作詞もされるということだったので、「ぜひ、素晴らしい楽曲をお願いします」とお伝えして、私も楽しみにしていました。
その後も、ゲームに登場する楽曲を収録していたのですが、約1年経過しそうなタイミングで、「『First Step』なんだけれど、すごく印象的なものにしたいんだよね。だからさ、浅倉さん、書きなよ」と言われまして。「ごめんなさい、どういう意味ですか?」と思わず聞き返してしまいました(笑)。
――(笑)。
――かなり強引な頼まれかたをされたのですね(笑)。
それで、一週間以内に仕上げてお見せしたら、「書けるじゃない!」と、ほぼそのまま採用していただきました。プロの作詞家さんならしないような音の入れかたもしていたそうなのですが、私が雪歩の気持ちとして書いたので、それもありだと尊重してくださったようです。
その後、ディレクターさんにお会いしたときに「いやー、(浅倉さんなら)書けると思ったよー!」と言われまして。「もし私が書けなかったらどうするつもりだったんだろう」と思いましたが、担当させていただけたおかげもあり、皆さんに愛情をもって聴いていただける楽曲になったので、本当に挑戦してみてよかったです。ですが、もう作詞は遠慮します(笑)。
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『ミリシタ』での雪歩は、芯のある頼もしい一面が感じられる姿に成長
そこから、声の出しかたやリアクションの表現など、スタッフさんたちといっしょに話し合いながら時間をかけて演じましたね。
いまでも大事にしていることは、このシチュエーションでは登場人物はどういったことを考えるかということを意識しています。最初に雪歩としてお芝居することを考えてしまうと、それこそ過去の雪歩をなぞってしまって、彼女の新しい一面が見えないと思います。
ですので、提示されたシーンでの登場人物の気持ちを考え、それを踏まえて自分だったらどういったお芝居をするか、雪歩のことはいったん頭の中から外して、演技プランを考えていますね。
――そうして雪歩を演じられてから、『ミリオンライブ!』もスタートしました。
『ミリオンライブ!』ではすでに先輩の立ち位置でしたが、『ミリシタ』が始まってからそれがより確立した印象があります。おどおどした気弱な姿よりも、一本しっかり芯のある頼もしい一面を演じる機会が多くなったように感じましたね。年下の子に対してやさしく寄り添いつつ、先輩としてしっかりとしなくちゃといつも感じているのかなと。
私自身も『ミリオンライブ!』のステージやほかのブランドさんと合同でライブに出演させていただくときは、先輩らしい堂々とした姿を見せられるように意識しつつも、そこにプレッシャーを感じている部分があるので、いつも雪歩の想いに共感しながら演じています。
――『ミリオンライブ!』のアイドルで、とくに好きな子はいますか?
――楽曲についてはいかがですか?
あとは、『Impervious Resolution』も好きです。作詞のZAQちゃんとは以前に別の作品でごいっしょしていて、その際にZAQちゃんの楽曲をよく聴いていたので、雪歩の楽曲を作ってくれて幸せでした。楽曲は、ラップも登場する力強い曲調となっていて、新しい雪歩の一面が見られるので、お気に入りです。
ユニット曲だと、いっしょに歌えてうれしかったのは、Xs(キス)の『ラビットファー』です。雪歩と真、(水瀬)伊織に(星井)美希ちゃん、『ミリシタ』の世界で4人の新しいユニットを組める喜びでいっぱいでした。
コンセプトも小悪魔で、かわいさや大人っぽさ、少し怪しい一面などさまざまな魅力が表現されていますし、リリースイベントに出演させていただいたこともあり、思い入れがあります。イベントの中で「キス」という単語も出てきたりして、4人の活動がプロデューサーさんからも好評のユニットだと耳にしているので、光栄ですね。
――雪歩が歌唱に参加していない楽曲で、お気に入りのものはありますか?
――楽曲といえば、『ミリシタ』7周年楽曲として『7Days A Week!!』が登場します。こちらの楽曲の印象などお聞かせください。
――とくにお気に入りのポイントなどはありますか?
「歌い続けるよずっと」という歌詞があるように、みんな揃って歌い続けるというメッセージが込められていて、全員のための楽曲だと思うので、アイドルたちによって奏でられる歌を存分に聴いていただきたいです。ラストサビがスッキリと終わり、まだまだ歩み続けられるという喜びが感じられるので、そこもぜひ注目してほしいです。
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アニメで『ToP!!!!!!!!!!!!!』を歌う765ASの姿に感動
テレビ・劇場版アニメ『アイドルマスター』は『READY!!』で始まって『M@STERPIECE』で終わる世界観だったと思いますが、今回でついに『ToP!!!!!!!!!!!!!』で始まる世界に来たんだと、感慨深い気持ちになりましたね。
――雪歩の登場シーンですと、第9話で北海道に行く場面で、伊織と真が喧嘩を始めて、いつもの「雪歩はだまってて!」の流れになるのかなと思っていたら、そこでちゃんと雪歩がアドバイスしてあげたりと、成長した姿が描かれていたのが印象的でした。
――本当に丁寧に描かれていて、スタッフの皆さんの愛を感じる作品でしたよね。
“はんげつであえたら”は声優として関われたライブの中で最高の出来
また、歌唱メンバーが私とあさぽん、(今井)麻美さん(如月千早役)、(釘宮)理恵さん(水瀬伊織役)と先輩もいらっしゃる中で、4人でしっかりと練習して、いつもとは違う雰囲気を見せたいと相談しながら一生懸命向き合ったので、印象深いですね。
――プロデューサーの皆さんはそういうお話も好きだと思うので、ぜひ。
ただ、タピオカはけっこうお腹に溜まるので、せっかくスタッフさんがおいしいお弁当を用意してくださったり、レストランに連れていってくださったりしたのですが、ほとんど食べられなかったのが少し心残りです。
――そこまでオススメされると飲んでみたくなります。話をライブに戻させていただいて、ステージに立つときに大事にしていることをお聞かせください。
そのために、雪歩だったらイメージカラーの白を取り入れたり、女の子らしいメイクをして、見た目から作り込むようにしています。メイクではピンクの要素を入れたり、目を少し垂れ目気味にしてもらったり、まつ毛はしっかりアイドルらしく上げて、眉毛はキリッと書かずに平行眉にする。髪型なら基本的には下ろしかハーフアップスタイルにしたり、衣装はレースやフリルのものをお願いしたりしています。
それだけこだわっていることもあってか、女性プロデューサーさんからのお手紙で、あのときのメイクには何を使っているのか聞かれたりすることもあります。パフォーマンスでは、女の子らしい内股をポーズに取り入れたり、肩を入れて動いてみたりと、80年代のアイドルの方の映像を見て、アイドルらしい動きを常に追求してステージに立っています。
――雪歩のことを大切に思っていることがすごく伝わってきます。そんな雪歩は先日、真とのツインライブ“はんげつであえたら”にも出演しましたね。
雪歩と真は仲がよくていっしょにいることも多いけれど、今回のような表現は初めてですし、それを受け入れてもらえるのか心配でした。私たちが直接ステージに立つのではないので、映像を見ているだけになってしまうのかとも思いました。
ただ、制作過程を拝見して、雪歩と真のことを知り尽くしているスタッフさんたちが、愛情をもって取り組んでくださっていることを知れたので、成功しないわけがないという気持ちで本番を迎えられました。
とはいえ、当日はずっとドキドキしていました。1曲目の『キミはメロディ』が流れたときの歓声を聴いて、いったんは安心できましたが、その後も、真のソロ『自転車』の途中で雪歩が登場して、真のソロを楽しみにしている人から受け入れてもらえなかったらどうしようとか、『何度も言えるよ』のコールはどうなるのかとか、ドキドキが止まりませんでしたが、『アマテラス』を聴いたときに、やっと落ち着きましたね。
――“はんげつであえたら”では、真と雪歩の新曲『Halftone』も披露されましたね。
この楽曲の方向性は、765プロオールスターズの新しい試みを真と雪歩で行うので、わかりやすいものではなく、勢いが感じられるものを作るために、“はんげつであえたら”の制作チームと音楽制作チームの話し合いで決まったそうで。なので、ゴリゴリにアップテンポで、ふたりと言えばこの楽曲というようなアンセムを作るというテーマのもと制作してくださったみたいです。
英語の歌詞が登場するのですが、レコーディングでは、ネイティブに近い発音で歌ってほしいというオーダーがあったので、そこは丁寧に取り組みましたし、勉強になりました。
改めて、“はんげつであえたら”という、本当に新しいチャレンジをさせていただけたのが光栄でうれしいです。(平田)宏美さん(菊地真役)とも話していたのですが、声優として関われたライブの中で最高の出来のものをお届けできたと思っています。キャラクターが前面に出て歌ってくれることはすごく感動的なことなんだと実感できました。
私は、声優としてキャラクターに命を吹き込みたくて活動しているので、これからもキャラクターの魅力を発現できる新しい試みに、機会があればチャレンジしてみたいです。そして、雪歩が輝き続けているんだから、私も落ち着かず、アクティブに動いて雪歩を輝かせていきたいと、今回の経験を通じて強く感じました。
――今回は雪歩と真という組み合わせでしたが、つぎにライブを見てみたいアイドルはいますか?
――申し訳ないというのは……?
――なるほど、それで申し訳ないと。下田さんがかなりたいへんなことになりそうですが、観てみたい気もします(笑)。それでは、最後にプロデューサーさんへのメッセージをお願いします。
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