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『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』先行レビュー。コミック調の横スクロールハイスピードニンジャアクション活劇。ぶっ飛んだ演出とお手軽爽快アクションが光る、新時代のニンジャゲー!

byQマイン

更新
『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』先行レビュー。コミック調の横スクロールハイスピードニンジャアクション活劇。ぶっ飛んだ演出とお手軽爽快アクションが光る、新時代のニンジャゲー!
 人気作『ニンジャスレイヤー』を題材にしたハイスピードニンジャアクション活劇『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』。

 本作はSkeleton Crew Studioが開発し、KADOKAWA Game LinkageとABCアニメーションが発売する横スクロールアクション。そんな本作が2024年7月24日に発売される。プラットフォームはNintendo SwitchとPC(Steam)。

 今回、発売に先駆けてプレイする機会を得たので、本作の魅力であるハイスピードニンジャアクションをたっぷり体験してきた。本稿ではその魅力をお届けする。
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『ニンジャスレイヤー』とは

 『ニンジャスレイヤー』は、Twitter(現X)上で2010年から連載が続くサイバーパンク・ニンジャアクション小説。書籍やコミックに加え、2015年にはトリガーによって『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』としてアニメ化もされた。原作書籍やコミカライズのシリーズ刊行部数は、現在444万部を突破している。

 古くからの根強いファンによって長く支えられている作品で、近未来の都市ネオサイタマを舞台に、超人的な存在であるニンジャたちの戦いが描かれる。サイバーパンクの世界感に、海外発ならではの日本観から生まれる“マルノウチ・スゴイタカイビル”や“アイエエエ!?”など、独特のセリフ回しとワードセンスが特徴だ。

 そんな
『ニンジャスレイヤー』を題材にした本作は、原作の第一部“ネオサイタマ炎上”編をベースとして作られている。ストーリーはこうだ。

 主人公“サラリマン”のフジキド・ケンジは、ニンジャ組織の抗争により妻子を失い、自身も重傷を負った。謎の“ニンジャソウル”が憑依したことにより、フジキド・ケンジは“ニンジャスレイヤー”として蘇る。抗争の発端となったヤクザ組織“ソウカイヤ”首魁であるラオモト・カンの計画を知ったニンジャスレイヤーは復讐のため、ソウカイヤの本拠地である高層ビル“トコロザワ・ピラー”を目指す。
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 ざっくり言うと、妻子の無念を晴らすべく、ニンジャスレイヤーが悪の組織をぶっ潰すという物語。ゲームではネオサイタマの各地にある8つのステージに挑戦し、最深部に待つボスを倒していく。すべて倒すとトコロザワ・ピラーが解放。そこに待ち受けるソウカイヤの精鋭“シックスゲイツ”を一掃し、最上階にいるラオモト・カンの首をとればゲームクリアー。各ステージをクリアーすると、報酬としてニンジャスレイヤーの新アクション解放+ステータスが上昇というゲームならではの要素もある。
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ステージ選択画面。画面の中央上部にそびえる赤い建物がトコロザワ・ピラーだ。

操作性と爽快感がクセになるアクション

 「ニンジャ殺すべし」が口癖のニンジャスレイヤー。彼自身もニンジャである。
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 そんなニンジャスレイヤーは以下のアクションが使用可能だ。

■ニンジャスレイヤーのアクション
  • 通常攻撃:パンチやキックなどの体術で敵を攻撃する基本アクション。ボタン連打するだけでコンボが繋がっていく
  • ニンジャダッシュ:ダッシュゲージを消費して任意の方向に移動攻撃を行う。ボタン連打でコンボが繋がる。空中でも発動可能
  • ジャンプ:高く飛び上がるアクション。最初は1段だが、ボス“アーソン”を倒せば2段ジャンプが使用可能になる
  • ブリッジ回避:身体を後方に仰け反らせながら敵の攻撃をかわす独自の回避アクション。敵の攻撃をタイミングよくかわすとカラテゲージが回復。ボス“バジリスク”を倒すと解放される。
  • スリケン(手裏剣):ニンジャおなじみの遠距離武器。威力が低い代わりに連射可能。弾数制なので使いすぎには注意。体力を消費してスリケンを生成することもできる
  • フックロープ:敵やアイテムを引き寄せるアクション。ボス“アイアンヴァイス”を倒すと解放される
  • ヒサツ・ワザ(必殺技):対応するふたつもしくは4つのボタンを同時に押すことでくり出せる必殺技で、敵を倒すと溜まるゲージを消費して放つ。初期状態では“ポン・パンチ”しか使えないが、特定のボスを倒すことでさまざまなヒサツ・ワザが使えるようになる
  • ナラクモード:ニンジャスレイヤーの体力がゼロになると発動するモード。復活して一定時間無敵状態となる。連続での発動はできず、ナラクモード終了後に体力がゼロになるとゲームオーバー。

 ハイスピードアクションと銘打った本作は、その名に恥じぬスピード感を表現。素早く走ったり、ジャンプしたりしながら通常攻撃を連打して敵をバッサバッサと斬っていく。ニンジャダッシュで高速移動しつつ、敵を一掃することもでき、操作・攻撃ともに爽快感はかなりのものだ。 
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 その中でも特筆すべきはヒサツ・ワザとナラクモード。ヒサツ・ワザを放つためのゲージは、敵を倒せばドンドン溜まるので、ザコ敵相手でも積極的に放つことができ、気持ちよさが半端ない。発動時に発生する演出もメチャクチャカッコイイ! ボスを倒すことでヒサツ・ワザのバリエーションが増え、多彩なプレイスタイルが可能となるのもよかった点だ。
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画像のヒサツ・ワザはアラバマオトシ。敵を掴んで高く飛び上がり、地面に叩きつけるというプロレスめいたワザ。ほかにもドラゴン・トビゲリやツヨイ・スリケンなど、原作ではおなじみのワザが多数使える。
 ナラクモードはニンジャスレイヤーの身体に宿る“ナラク・ニンジャ”の力が目覚めた姿で、覚醒モードやスーパーモードみたいなものだ。本作ではニンジャスレイヤーの体力が尽きることで発動し、復活と同時に一定時間無敵状態となる。このスキにステージを一気に進めたり、ボスにラッシュを叩き込んだりすることもできる。さらなる爽快感を味わえると同時に、アクションゲームが苦手な人への救済措置とも言えるシステムになっている。
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個性が限界突破したステージギミックとボス

 プレイヤーはラストステージであるトコロザワ・ピラーに潜入するべく、ボスが待ち受ける8つのステージに挑んでいく。ステージの攻略はどこからでもオーケーだが、ニンジャスレイヤーの基本アクションの解放を優先するなら、バジリスク(ブリッジ回避)またはアーソン(2段ジャンプ)がおすすめ。

 コミック調で表現された横スクロールステージは、ちょっとしたルート分岐があるものの、基本的に一本道なので迷うことはない。道中にはソウカイヤのザコ敵がわんさか出現し、ニンジャスレイヤーに容赦なく襲い掛かる。途中でやられた場合はステージ各所にあるリトライポイントからやり直しが可能だ。
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 敵は銃や刀、ロケットランチャー、体術といった多彩な方法でこちらを攻撃してくる。銃などの一部の攻撃は被弾してもダメージモーション(のけぞり)が発生しないことも……。そのため、気づけばニンジャスレイヤーの体力が残りわずかなんてこともある。ステージ攻略中は小まめに画面左上の体力ゲージをチョックしておくことが重要だ。
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 あと道中には体力を回復するスシや、スリケンが落ちていることもあるので、見つけたら積極的に拾っておきたい。
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落ちているアイテムとは別に、ニンジャスレイヤーの目の前に飛び込んでくる魚を斬ると回復アイテムが出現する。ありがたくておもしろい要素だが、走っているときに現れるとなかなか反応できない(汗)。
 ステージ上で目を惹いたものと言えば、文字エフェクトが印象的だ。本作では下の画像のようにザコ敵のセリフが文字として画面上に表示される。
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 「ザッケンナコラーッ!」「アバッ!」「アババババ――ッ」など、独特なセリフだらけでザコ敵との戦闘もかなり楽しい。倒した敵が画面の奥へと吹っ飛んでいくギャグ風の演出も痛快だった。
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“高くないし”、”今日は二倍量”、”オスモウSHOP”などステージの背景にあるおもしろ日本語看板にも注目。これぞサイバーパンク!
 演出と言えば、各ステージ固有のギミックも見どころのひとつ。上空からミサイルが飛来したり、ボスと共闘しながらステージを進んだりと、さまざまなギミックが盛り込まれている。バリエーションが豊富なので、「つぎのステージはどんな内容なのだろう」とワクワクしながら攻略できたのも大きなポイントだ。
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 そんなステージの最後には、原作ではおなじみの悪のニンジャがボスとして立ちはだかる。8体のボスを軽く紹介しよう。

●ソニックブーム。ソニックカラテとジェットカラテの使い手
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●クラウドバスター。ジェットパックと電磁ブレードで戦う空中戦のプロ
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●バジリスク。愛車“アイアンオトメ”に跨がり、アフリカ投げナイフめいたスリケンと、カナシバリ・ジツで戦う
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●インターラプター。元シックスゲイツのひとりで、暗殺カラテ技の使い手。深刻なオハギ(違法薬物)中毒者
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●アイアンヴァイス。全身を鋼鉄化させて敵からのさまざまな攻撃を無効化するジツ“ムテキ・アティチュード”を使う
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●ダイダロス。生体LAN端末にケーブルを接続することで、脳神経を直接ネットワークにつなげることができる
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●ノトーリアス。4本の腕を活かして一度に2本のカタナでイアイ(居合い)攻撃をくり出すバイオ・ニンジャ
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●アーソン。殴った相手を発火させるカトン・ジツの使い手
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 ジェットカラテ? オハギ中毒? アフリカ投げナイフめいたスリケン? いちいちワードがおもしろすぎて、どいつも、こいつも個性が限界突破している!

 個性豊か過ぎるボスはいずれも歴戦の猛者。体力が多く、強力なワザをつぎつぎとくり出してくるため、苦戦は必至。苛烈な攻撃に、最初は呆気に取られるかもしれないが、必ずスキはある。個人的にはニンジャらしく、ジャンプやニンジャダッシュを駆使して敵の背後を取る戦法が戦いやすかった。
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ボスの体から発せられる紫色のオーラは大ワザの予兆。距離を取るか、背後に回り込んで攻撃に備えよう。
 どうしても勝てない場合はヒサツ・ワザとナラクモードを温存し、ボス戦でぶっ放すというゴリ押し戦法もありだ。倒しかたは何でもいい、勝てばそれでいいのだ。無事にボスを倒せばステージクリアー。リザルト画面で新アクションが解放され、ステータスが上昇する。ちなみにボスに負けても、ボス戦の最初からやり直しが可能。
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クリアタイムや最大コンボに加え、シークレットミッションといったやり込み要素もある。

原作チーム完全監修のイベントシーンにも注目

 ステージを選択したときとボス戦前には、原作チームが完全監修したイベントシーンが挿入される。さすが世界的な人気作、独特のセリフ回しやコミック調で描かれた濃密な描写は「もっと見ていたい!」と思えるほどの魅力があった。
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 とくにボスとの邂逅時に見られる「ドーモ、●●=サン、ニンジャスレイヤーです」「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン、●●です」というやり取りはわかっていても毎回笑ってしまう。
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 ほかにも原作にある名シーンが数多く再現されているので、ファンの人にとってもうれしい要素と言える。

横スクロールアクションの快作、ファン以外にも遊んでほしい!

 
 本作はハイスピードニンジャアクション活劇を体言した見事な一作。スピード感のある操作性やド派手で爽快感のあるアクションは、どれも作り込まれていて、戦うのがとにかく楽しかった。ナラクモードややり直しがしやすいリトライ機能といったアクションゲーム初心者に配慮した要素もあるため、幅広い層のユーザーが楽しめるのも大きい。
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 その一方で、本作は『ニンジャスレイヤー』を題材にしたいわゆるキャラゲー。原作を知らない人は手を出しづらいと感じるかもしれないが、そこまで気にする必要はないと思う。純粋なアクションゲームとして遊ぶだけでも十分おもしろい。ニンジャやサイバーパンクの要素が好きなら、より一層楽しめるはずだ。

 コミックのような迫力満点のイベントシーンや、独特の世界観と描写をうまく表現したステージギミック・演出も見事のひと言! 視覚的なおもしろさがたっぷりと詰め込まれており、自然とストーリーや世界観が入ってきて違和感もなかった。
『ニンジャスレイヤー』を知らない人は「原作をもっと知りたい!」と思えるし、ファンの人はコミックや小説とはひと味も、ふた味も違った『ニンジャスレイヤー』を楽しめる。原作の知識ゼロでも遊べる万人向けの快作アクションゲームと言える。
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 2024年7月24日にNintendo SwitchとPC(Steam)で発売される『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』。ぜひ本作で世界中の読者を魅了するニンジャバトルを体験してみてはいかがだろうか。

『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』

  • 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、PC
  • 発売元:KADOKAWA Game Linkage
  • 開発元:Skeleton Crew Studio
  • 発売日:2024年7月24日発売
  • 価格:2750円[税込]
  • ジャンル:アクション
  • 対象年齢:IARC 12歳以上対象
  • 備考:ダウンロード専売
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