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『ディアブロ4:憎悪の器』は1年ぶりの復帰でも大いに楽しめるDLC! 新クラスはビルド幅が広い! 傭兵はソロプレイ時にいっしょに戦ってくれてありがたすぎる!

byいーさん

更新
『ディアブロ4:憎悪の器』は1年ぶりの復帰でも大いに楽しめるDLC! 新クラスはビルド幅が広い! 傭兵はソロプレイ時にいっしょに戦ってくれてありがたすぎる!
 Activision Blizzard Japanは、2024年10月8日8時より、『ディアブロ IV』の有料DLC『憎悪の器』と、DLC無しでも遊べるシーズン6“憎悪蔓延”をリリースする。

 筆者はシーズン2開始時に引退していたが、この度は先行プレイの機会をいただいた。

 先行プレイのデータは最終的に削除されるからほどほどにプレイしようと考えていたのだが、自身の想定以上にガッツリとエンドゲームコンテンツをずっと周回していた。 久しぶりの『ディアブロ4』はいろいろと変化していておもしろかったのだ。おかげでこの記事を徹夜で書くハメに陥っている。悪魔の罠に違いない。

 そんな復帰者が久しぶりのサンクチュアリからのレビューをお届けする。なお、この記事はDay 1パッチが適用される前のプレビュービルドを基にしているので、製品版では細部が違う可能性があることはご了承いただきたい。
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※一部、『ディアブロ4』ストーリー本編のネタバレがあります。

新エリア”ナハントゥ”を汚染する脅威

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 拡張DLC『憎悪の器』のストーリーはこれまでの舞台から南にある“ナハントゥ”で展開される。『ディアブロ4』のエンディングは、三大悪のメフィストをソウルストーンに封印したネイレルが行方を告げずに旅立ったところで終わった。そんな彼女がナハントゥにいると判明し、主人公が後を追いかけるというのが本DLCに繋がるストーリー。本編のストーリーを忘れてしまっている人は開幕ムービーであらすじが語られるので安心してほしい。

 新ストーリーは本編をクリアーしているデータがあればすぐに始められるが、未クリアーでも最序盤のキヨバシャド訪問までいけばキャラ選択画面から本編スキップができるようになる。

 ソウルストーンに封印されたメフィストは、ソウルストーンの持ち主に絶え間なく語りかけ精神を侵食していくのだが、ネイレルも汚染によりひどく憔悴しており、ネイレルを助けようとした人らはメフィストに殺されてしまい孤立無援という過酷な状況である。この汚染が想像以上にエグく、トレーラーでも流れていたオープニングムービーは基本的にはグロい『ディアブロ4』の中でも群を抜いたグロさになっている。
 ジャングルのようなナハントゥは、『ディアブロ2』でメフィストの脅威に晒されて衰退したのだが、今回もメフィストの被害を被る悪夢の再来となる。ソウルストーンを通じてメフィストによる汚染がナハントゥに広がっており、泥のような漆黒の体液が地面から滲み出て、悪魔やカズラ(羊頭のヤツ)が所狭しと群がっている。
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 これまでのマップと地続きになっており、『憎悪の器』を所有していれば進める。マップはなかなか広く、ナハントゥの中でいくつかのエリアが分かれているほど。『憎悪の器』のメインストーリーをクリアーしても踏破率としては50%くらいといったところ。

ビルドの幅が広すぎて楽しいスピリットボーン

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 『憎悪の器』所有者向けに新クラスの”スピリットボーン”が追加される。『ディアブロ』シリーズ初となるクラスは、すでに登場している5クラスに比べてビルドの幅が広いハイブリッド型なのが特徴。
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 特筆すべきは4つの精霊だ。精霊のジャガー、イーグル、ゴリラ、センティピード(ムカデ)の4体が用意されており、どの精霊を選ぶかでパッシブが大きく変化する。

 たとえばイーグルなら回避するたびに脆弱を付与するホーミングミサイルをぶっ放し、ゴリラなら攻撃するたびに障壁が発動する。しかもレベル30になると精霊をもう一体選べるのだが、このときに選んだ精霊は1体目とはパッシブの効果が変わるので、ジャガー×ジャガーだったりゴリラ×センティピードといったように、スキルツリーを触る前からビルド構築が始まるのだ。

 また、日本公式がZETA DIVISIONの関優太氏とのコラボ動画を上げて理由のわからない単語を発しているのだが、すべてスピリットボーンに関する単語だ。それにしてもインパクトが強すぎる動画。こんなPRを出せるのは日本だけじゃなかろうか。
 じつは先行プレイ者向けにBlizzardが専用Discordサーバーを用意してくれたのだが、わざわざビルド用チャンネルがあるくらいにスピリットボーンにやれることは多い。攻撃的スタイル、守備的なスタイル、遠距離型スタイルと、どれも選べてどれも強い。

 ストーリー開始時点では精霊はまだ解禁されていないので、序盤はちょっと強みを感じにくいかもしれない。しかし、ストーリーを進めてジョブクエストを完了させると精霊が解禁される。

 まだ最序盤ならイーグルが飛び抜けて強い。なにせろくな装備がなくても先述したホーミングミサイルで敵がバタバタ倒れていくからだ。しかも、通常攻撃の基本スキルに回避のクール時間短縮があるから回避がいつでも使える。脚装備も殴れば回避クールダウン短縮や回避回数+といったものばかりなので扱いやすい。
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見た目にも華がある。
 中盤になってくるとほかの精霊の特徴も強くなってくる。攻撃すればするほど攻撃速度やクリティカルヒットが強くなるジャガー、相手をノックダウンでハメて一方的にタコ殴りつつ鉄壁のゴリラ、毒をばらまき毒ダメージで回復しつつ脆弱も与えるセンティピード。もちろんイーグルもクリティカル率や移動速度アップなどが魅力。

 筆者は7月にBlizzard本社でスピリットボーンを試遊したのだが、当時はセンティピードがとにかく壊れていた。現在は調整されて若干落ち着いた性能になっているが安定して強い。だって
攻撃しているだけでHP回復って文字からして強いでしょう?
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 ストーリーを進めていくときにどの精霊にするか困ったらゴリラ×センティピードの組み合わせをオススメする。攻撃したらバリアを張ってHPも回復するんだから安定も安定の不沈艦の出来上がりだ。トーメント1のワールドボス程度ならトーメント入りたてでもソロで勝てるくらいには硬い。エンドゲームコンテンツでは次第に火力も欲しくなってくるのでジャガーやイーグルで攻撃力アップも組んでみた。

 たまにほかの先行プレイ者と遭遇すると、皆それぞれ違ったビルドを組んでいておもしろい。これから先行プレイ者の人数とは比較にならないほどの人数がスピリットボーンを触るので、一体どのようなビルドが生まれるのか楽しみだ。

 スピリットボーンは多彩で使っていて楽しいので、気軽にビルドを入れ替えられるようにロードアウト機能がほしい。あれ? 
『ディアブロ4』リリース当初から切望してる気がする。

おお傭兵、我がソロプレイの友よ

 『ディアブロ4』はソロプレイヤーが多いと公式が発言しているのだが、『憎悪の器』所有者向けに常にプレイヤーといっしょに探検してくれるコンパニオンNPCが追加された。それが“傭兵”だ。

 ストーリーを進めると最初の傭兵となるラヘアと出会い、ともに旅をしてくれることになる。こいつがガタイのいいバーバリアンなのだが心の器はもっと広い大人なのだ。あとめっちゃイイ声。
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 ラヘアが加入した後は拠点が用意され、傭兵候補者がクエスト欄に追加される。全キャラ簡単に見つかる上、ちょっと簡単なクエストをするだけで仲間になってくれる。

 ストーリー序盤で仲間にでき、ストーリー展開に合わせてちょっとしゃべったり、傭兵クエスト報酬経験値や選んだ傭兵といっしょにプレイするだけで信頼度が貯まって報酬がもらえるので、真っ先に全キャラ勧誘したほうがいい。

 各傭兵にはスキルツリーがあり、信頼度が上がると新しいスキルを選べるようになる。ラヘアは盾兵なので敵を挑発したり範囲バリアを張ってくれたりと防御性能が高い。アーチャーのスーボは火炎瓶を投げると50%の確率でポーションがドロップしたりと、各傭兵によってできることが変わる。自分のプレイスタイルを伸ばすことを意識しよう。
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 いっしょに行動していない傭兵は拠点に待機しているのだが、そのうちのひとりはプレイヤーの特定の行動にあわせてスキルで援護をしてくれる“援兵”として選べる。奥義スキルを発動するときに敵を弱体化させるスキルを発動させて大ダメージを狙ったり、ピンチのタイミングでバリアを貼るように設定したりと、カスタマイズは割と自由。

 援兵は再召喚までクールダウンがあるのだが、レジェンダリーの化身で奥義スキルを発動するとクールダウンを無視して召喚可能になる。スピリットボーンはビルド次第で奥義スキルのクールダウンを実質0にできるので援兵を無限召喚可能になる。とんでもないブラックっぷりだが信頼度は上がるので労働に生きがいを感じているようだ。せいぜい働いてもらおう。
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 傭兵以外にも旅のお供としてペットが追加される。キヨヴァシャドに犬がいるので話しかけたらペットになる。『憎悪の器』アルティメットエディションを事前予約しておくとユキヒョウをペットにできる。ナハントゥでは、ペットがドロップした素材を回収してくれるのでコンパニオンとしても役に立つ。ただし装備や一部素材は拾ってくれない。

レベル上限が変更、難易度設定もよりシンプルに

 シーズン6“憎悪蔓延”からはゲームの進捗が変わるので『憎悪の器』を購入していないプレイヤーにも影響がある。
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 まずレベル上限が60に引き上げられたことで、いままでよりスキルポイントを10個多くもらえるようになった。パラゴンレベルも200から300に上がり、だいたい200くらいでビルドの形が完成して残りの100でステータスなどを伸ばしていく設計。

 筆者は先行プレイでパラゴンレベル180まで上げたが、キャラLv1から
『憎悪の器』ストーリークリアーの時点でLv55まで上がっていた。サブクエストは傭兵クエストとジョブクエストをこなしただけなので、レベルは上がりやすい印象。サブキャラ育成も手軽になってありがたい。

 パラゴンレベルもエンドゲームコンテンツやヘルタイドをプレイしているだけでグングン上がっていく。150を過ぎたあたりからは伸びが悪くなってきたので、このあたりから本当のエンドゲームの始まりなのだろう。パラゴンレベルは領域で共有される。
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 ゲーム難度も大きく変わる。これまでの難度は4つのワールドティアに分かれていたが、これからは合計8つに変更。とはいってもストーリー用の4種類とエンドコンテンツ用の4種類で、大きく分類するとふたつだ。

 ストーリー中はノーマル、ハード、エキスパート、ペニテントの4つ。難度を変えるとゴールドと経験値の取得量が増えて敵が強さが変化する。ドロップ率に影響は出ない。筆者は序盤はノーマルでプレイして途中からハードに変えた。エキスパートは一気にレベル上げをしたいときやサブキャラ育成用の難度と考えてもいい。

 ペニテントはレベル50で解禁されるのでエンドコンテンツ難度の“トーメント”に向けた最終育成用という感じなのだろうが、筆者はペニテントに触ることなくトーメントに入ってしまったので、もっと早くペニテントを解禁してもいいのではないかと思った。

 トーメントは4段階用意されていてこれまでのワールドティアに似ている。“奈落”というダンジョンを一定ティアまで進めると次のトーメントを選べるようになる。トーメントは難度を上げるたびに防御力と耐性が大きく低下するので危険度が増していく。

 トーメントを解禁するとレジェンダリー以上の装備しかドロップしなくなり、仕様が変わった祖霊装備のドロップ率も上がるので真の装備堀りが始まるのだ。

装備の仕組みもシンプルに整理

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 これまでの装備の品質にも変化が加えられる。いままであった祖霊装備が実質的な最高品質となる。祖霊装備はどれかの特性が必ず上限に達しており、強化できる回数も通常装備より多い。これまであった神聖装備はドロップしなくなるが、手持ちにある神聖装備はそのまま残る。ただし強化はできない。

 プレビュービルドでは、祖霊装備はなかなかドロップしなかったので入手できたときはうれしい。 ユニーク装備はわりとドロップする上に、エンドゲームのボスが確定ドロップして入手しやすいので、体感では祖霊の方がユニークよりドロップ率が低かった。ただ、祖霊もドロップ確定箱がいくつかあり、製品版では全体的なドロップ率をあげるそうなので装備厳選が捗りそう。

 ミシック装備はプレビュービルドでは一度もドロップしなかったが、ほかの先行プレイ者はドロップ報告をしていた。羨ましい。一応、宝石屋にいけば貴重な素材と大量のゴールドと交換できるので、運に見放されても努力を続ければいつかは確定で入手できるのもうれしい点だ。

エンドゲームコンテンツが豊富

 1年ぶりに復帰すると、これまでのシーズンで追加されたエンドコンテンツだけでもなかなかボリュームがあって圧倒されるのだが、『憎悪の器』ではさらにふたつのエンドゲームコンテンツがラインアップに加わる。
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 まずひとつ目は目玉となっている『ディアブロ4』初の複数人専用コンテンツ“暗黒の城塞”だ。ストーリーをクリアーしてトーメントを解禁するとアクセスできるようになる。ソロではプレイできず、ふたり以上のパーティを組んでプレイでき、道中にはギミックやボス戦が待ち受けている。専用の報酬が用意されているレイドのようなものだ。

 残念ながら筆者はレビュー期間中にプレイできなかったので暗黒の城塞はノータッチで終わってしまった。新しく別プレイヤーを探せる“パーティ探索”機能が追加されるのだが、ただでさえ数少ないレビュワーどうしでは使えるタイミングがなかった。

 ただ公式がソロプレイヤーが多いと発言していたり、ギミック要素もある複数人向けコンテンツはソロプレイヤーには敷居が高すぎる気がする。筆者はほかのMMOタイトルもプレイするが、ゲーム内にパーティ探索があってもレイドには行ったことがないというプレイヤーも多く知っている。しかも有料DLCが必須なので全プレイヤーが対象というわけでもない。システム的に
『ディアブロ』と噛み合っていないのではと思っているので、コミュニティがどのような反応を示すのか興味深い。
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 もうひとつのエンドコンテンツ“クラスト地下都市”は、ソロでもプレイできる制限時間ありのダンジョン。いくつかの階層にダンジョンが分かれており、各地点には篝火が設置されている。これを起動することで報酬ランクが上がっていき、制限時間内にクリアーできれば美味しい報酬がもらえるタイムアタックだ。もし制限時間が過ぎてしまってもその時点での報酬ランクに応じた報酬があるのもありがたい。

 道中では敵を倒すことで報酬ランクがわずかにあがるアイテムが落ちたり、制限時間が伸びるエリートがいたりするので、しっかりと敵を倒しつつも篝火のルートも考えて制限時間も確認したりとなかなか忙しくて楽しい。
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 消費アイテムを使うことでダンジョンの難度を引き上げる代わりに、よりいいアイテムを手に入れたり、どの系統のユニーク装備がドロップするように選んだり、貴重なアイテムが確定でドロップするなど選択できる。トーメント3になると手応えがあり何度も失敗してしまったので、製品版ではしっかりとビルドを組んで再トライしたい。

 これらのコンテンツはナハントゥでプレイできるのでDLCの所有が必須となるが、過去のシーズンのエンドコンテンツは全プレイヤーが遊べるようになっている。

シーズンコンテンツ“レルムウォーカー”の報酬が美味しいぞ

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 シーズン6のシーズンコンテンツはDLC非所持でもプレイできる。これは1時間おきに本編マップにヘルタイドのようなエリアが出現。ここにレルムウォーカーという亀みたいな大型の敵が出現するのだが、レルムウォーカーは決まったルートを移動するのでその間に出現する雑魚敵を倒すことでレルムウォーカーと戦えるようになる。

 討伐に成功すると“沸騰せし領域”というダンジョンにいけるようになる。このダンジョンは2階層に分かれていて、1階層はとくに何もないが2階層では宝部屋が1〜2部屋ほど用意されていて、中にいる雑魚を倒すだけで報酬箱がもらえるのでお手軽で美味しい。ただたまにブッチャーがでてきて面喰うこともある。失敗するとその部屋の報酬はなくなり、2階層の最後の部屋でボスイベントをクリアーすると報酬がもらえる仕組みだ。
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 これだけだとそんなに美味しそうに聞こえないのだが、じつは一階層の最後のポータルは非常に重要。このポータルではアイテムを消費して“沸騰のオパール”という5種類のアイテムと交換できる。5種類目のオパールだけナハントゥで手に入るので『憎悪の器』限定のアイテムとなる。

 沸騰のオパールは、それぞれ30分間敵が装備を追加ドロップやボス召喚アイテムドロップといった魅力的なものばかり。どのオパールも一律で経験値が15%上がり、シーズン評価のザカラムの遺風の評価の上昇幅も増える。

 装備堀りゲームにおいてドロップ率アップは魅力的だし、ザカラムの遺風の評価はオパール無しではレルムウォーカー出現エリアでしか上がらないのだが、オパールがあればどこでも評価が上がるので便利。経験値アップの恩恵も大きいため、“沸騰のオパール”はゲーム全体の報酬が美味しくなる魔法のアイテムだ。
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 シーズン6で『ディアブロ4』は大きく変わるので、最新情報を追っている現役プレイヤーの方々からは説明してないぞとツッコまれる点も多々あるだろうが、細かいところまで語っていたらとんでもない物量になってしまう。それくらい大きく変化が著しい。

 正直、まだまだ語りたいくらいには久しぶりの
『ディアブロ4』とDLC『憎悪の器』は楽しかった。なんせまだスプリットボーンしか触っていないのにこれだけ楽しめたのだから、残りのクラスにも手を出したらきっともっと時間が奪われてしまうに違いない。

 筆者のようにしばらくプレイしていなかったという方は、
『憎悪の器』を購入するかシーズン6“憎悪蔓延”をプレイしてみてはいかがだろうか。
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