2025年3月28日に発売されるASUSの新型ゲーミングスマートフォン“ROG Phone 9”シリーズ。ラインアップは通常モデルの“ROG Phone 9”、上位モデルの“ROG Phone 9 Pro”、外付けクーラー“AeroActive Cooler X Pro”が付属した“ROG Phone 9 Pro Edition”となっている。
今回発売に先駆けて、上位モデルの“ROG Phone 9 Pro”をひと足早く体験できたので紹介していく。
“Snapdragon 8 Elite”搭載したハイエンドなゲーミングスマホ
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ガジェット好きの筆者だが、ゲーミングスマホをしっかり触るのはははじめて。
SoC(※)は、クアルコムの最新ハイエンドモデル“Snapdragon 8 Elite”を搭載。メモリーは16GB、内蔵ストレージは512GBとなっている。“Pro Edition”のメモリーは24GB、内蔵ストレージは1TBと大容量だ。
※SoC:System on Chipの略。スマホのCPU(プロセッサー)やGPUなどを集約したチップセットのこと。
バッテリー容量は5800mAhで、65Wの急速充電に対応。バッテリーは、2900mAhをふたつ搭載した“デュアルセルシステム”により、充電中における熱を分散。また、バッテリーを通さずシステムへ直接給電する“バイパス充電”も搭載。バッテリーの発熱と劣化を抑えられるようになっている。
ディスプレイは6.78インチ(2400×1080ドット)の有機ELディスプレイ(AMOLED)を採用。ピーク輝度も2500nitsと明るく、高解像度かつ高コントラストな映像で没入感を深めてくれる。リフレッシュシートは最大185hzに対応している。さらに、動画視聴時やゲームプレイ時には表示内容に合わせて、リフレッシュシートが可変するので無駄なバッテリーの消費も抑えてくれる。
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インカメラ部分まで画面いっぱいに表示。気になる場合は表示エリアを変更することで、インカメラのエリアを非表示(カット)できる。
本体右側面には電源ボタンと音量ボタン、底面と左側面にはType-Cコネクタ(USB 2.0/USB 3.1)を配置。左側面から充電することで、横画面の際に持ち手とケーブルが干渉しないのはうれしい仕様だ。
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両方にUSBケーブルを挿すとこんな感じ。また、底面にはイヤホンジャックも用意。個人的に有線イヤホンはまだ現役なのでありがたい。
前モデルから引き続き“おサイフケータイ”に対応。マイナンバーカード機能(スマホ用電子証明書)にも対応予定だ。電子マネーや交通系ICが使えるので、ゲーム専用のスマートフォンだけでなく日常生活においても活躍してくれる。
冷却システムについて。前モデルからグラファイトシートの容量が1.57倍となり、冷却性能が向上。より効果的に発熱を抑えられる。
液冷システム内蔵のケース“ROG Phone Chill Case”も紹介していく。一見ふつうのケースに見えるが、複合素材によるベイパーチャンバーが内蔵されており、熱を効率的に放散してくれる。公式の説明では、SoC周辺の温度を最大で約17%低下させるという。
また、底面のスピーカー部分に加工が施されており、ケースを装着してオーディオリダクション機能を有効にすることで、デュアルフロントスピーカーのような音響も楽しめる。
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ケースの厚みは意外と薄くて、しかも軽い。なお、こちらのケースは日本で発売される製品ではなくグローバルで販売されるモデルとのこと。
ゲームを快適にする“Game Genie”と“AirTrigger”
まずは“ROG Phone”でゲームを始める前に抑えておきたいポイントを紹介。ゲーム統合管理アプリケーション“Armoury Crate”、ゲームアシストツール“Game Genie”、超音波ボタンを利用した“AirTrigger”の3つだ。前モデルからこれらも引き続き実装されている。
“Armoury Crate”は、おもにパフォーマンスに関する変更が行える。設定は最大限のパフォーマンスを発揮する“Xモード”、パフォーマンスと電力消費のバランスを取る“ダイナミック”、性能を制限し電力消費を抑える“超省電力”がある
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左から“Xモード”、“ダイナミック”、“超省電力”。表示エリアや“AeroActive Cooler X Pro”などの設定もここから行える。
“Game Genie”はゲーム中に起動でき、リフレッシュレート表示、通知機能、着信拒否、マクロの設定に加え、ゲーム内テキストをキャプチャーする“AI Grabber”やイベントスキップや採取などを自動で行ってくれる“X Sense”といった機能でゲームプレイをサポートしてくれる。
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ゲーム中にパフォーマンスを変更する際は“Game Genie”からでも行える。このUI自体がゲーム画面のようでカッコいい。
“AirTrigger”は、コントローラでいうLRボタンの役割を持つ機能だ。本体右側面の上下(横画面なら左右)に配置されており、これらをゲーム画面上のボタンに割り当てることで、コントローラと似た直感的な操作を味わえる。
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“Armoury Crate”から設定でき、感度の調節や作動時のバイブレーションをオフにするといったこともできる。
今回は『原神』と『ゼンレスゾーンゼロ』(ゼンゼロ)にて“X Sense”と“AirTrigger”を使って遊ぶことができたので、使用感を伝えていく。パフォーマンスは最高の“Xモード”。ゲーム内の設定も最高画質にしている。
2タイトルとも1時間ガッツリプレイした結果、バッテリー消費量は約15%ほど。FPSは基本60をキープしており、ロードを挟んだり必殺技を発動したりしても一切カクつくことなく、サクサクだ。
発熱について。握った部分に熱は感じないものの、背面の中心を触ると熱くなっていた。“Xモード”を使用する際は、最低でも専用ケースは付けたほうがいいだろう。もし付けない場合はパフォーマンスを“ダイナミック”にすると、発熱があまり気にならなくなる。
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『原神』では“X Sense”を活用。設定では、宝箱や植物などに近づくと自動で採取する“自動ピックアップ”、泡状態になったキャラクターがすぐ逃げ出せる“クイックエスケープ”などが用意されていた。
個人的にありがたかったのは“自動ピックアップ”。近づけばわざわざタップせずに採取してくれるので、操作の手間が省けて楽だ。景色に集中してのんびりと探索できる。
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『原神』のサポートはほかタイトルと比べて充実している。『ゼンゼロ』では“会話スキップ”しかなかった。オープンワールド系と“X Sense”は相性いいのかもしれない。
一方で“自動実行”は前に走るだけなのでやや使いづらい。表示させた採集ポイントへ自動で向かってくれるようになれば、特産品集めがより捗りそうだ。
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これらのサポート以外にも、MOBA系のゲームでは自動でスキルをアップグレードしてくれたりとタイトルによって内容はさまざま。ベータ版なので、今後のバージョンアップに期待大。
『ゼンゼロ』では“AirTrigger”を活用。Lボタンに特殊攻撃、Rボタンにキャラ切り換えの設定が用意されていたのでそのまま使ってみた。
……パリィしやすいじゃん。『ゼンゼロ』は瞬時にボタン入力を求められることが多いので、すぐ押せるトリガーを使えるのは便利だ。戦闘における爽快感も上がっている。
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“AirTrigger”はほかのタイトルでも利用可能。どんな使いかたができるのか、つい模索したくなる。
なお、設定が気に入らなければ、Lボタンに終結スキルやLRボタンにそれぞれ連携スキルを割り当てることも可能だ。自分が使いやすいようカスタマイズしよう。
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“AirTrigger”を使用すると、画面の左右上部にトリガーの色(L=青/R=赤)が表示されるので反応したか視覚でも確認できる。非表示にすることも可能だ。
昔懐かしいクラシックゲームで息抜きしよう
ROG Phone 9 Proの本体背面には648個のミニLEDを使った“AniMe Vision”を搭載。前モデルでは341個だったので倍以上に性能アップしている。
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ROGのロゴやバッテリー残量、時間などを表示してくれる。
高解像度になったため、日本語や中国語など複雑な文字が表示可能に。カスタムGIFファイルのアップロードにも対応しており、自由にカスタマイズできる。設定は“Armoury Crate”から行える。
そして、“ROG Phone 9 Pro”では“AniMe Vision”を活かし、クラシックゲームが収録された“AniMe Play”を追加。“AirTrigger”を使って『ブロック崩し』、『エアロインベーダー』、『疾走ランナー』、『スネークゲーム』の4タイトルを遊ぶことができる。
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ランキング要素もあるので、世界中のプレイヤーと競い合うことも。ちょっとした暇つぶしにうってつけ。
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実際のプレイ画面。ドット絵がかわいい。
カメラは本格仕様でふだん使いにも最適
カメラは広角・超広角・望遠の3眼とインカメラ1眼の仕様。“AirTrigger”をシャッターボタン代わりにすることも可能だ。性能は以下の通り。
- 広角インカメラ:3200万画素 (35mm換算:21.9mm相当/F値2.0)
- 広角カメラ:5000万画素 (35mm換算:23.8mm相当/F値1.9)
- 超広角カメラ:1300万画素 (35mm換算:12.7mm相当/F値2.2)
- 望遠カメラ:3200万画素 (35mm換算:65.3mm相当/F値2.4)
広角カメラには6軸のジンバルモジュールを搭載。強力な手振れ補正が効くことに加え、EIS(電子式手振れ補正)と組み合わせることで、ブレの少ない動画も撮影できるようになる。
また、望遠カメラには3倍光学ズームと最大30倍のデジタルズームが搭載されているため、遠くの景色を撮ることにも向いている。
ほかに、映画のような動画が撮影できる“ポートレート動画”や、スピード感や躍動感ある写真撮影が可能な“AI流し撮り”といった機能も付いており、ゲームだけでなくふだんの生活においても十分使っていける。一部作例も紹介。
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ゲームはもちろん日常生活でも使いやすい便利なスマホ
全体としては最先端の“Snapdragon 8 Elite”を搭載しているということもあり、性能面は言うことなし。カメラは高性能かつ“おサイフケータイ”にも対応しているので、ゲーム以外でも使っていける抜け目のないスマホといえるだろう。
はじめてゲーミングスマホを触ってみた感想としては“AirTrigger”が便利。LRボタンをただタップする以外にも、スライドやスワイプにも反応するため、それぞれのゲームに似合った使い方が可能だ。専用ケースの冷却性能が高いのもグッド。
最後に販売情報。“ROG Phone 9 Pro”の価格は18万9800円。外付けクーラー“AeroActive Cooler X Pro”が付属し、メモリーと内蔵ストレージの容量が増えた“ROG Phone 9 Pro Edition”の価格は23万9800円となる。
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アイコンと壁紙がセットになったテーマが多数配信されていた。気分転換でいろいろ変えてみるのもおもしろいかもしれない。