
今回、『Minecraft』の開発スタジオであるMojang Studiosの責任者、Åsa Bredin (オーサ・ブレディン)氏が来日されたので、気になったことをアレコレ伺ってみた。
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Åsa Bredin氏 (オーサ・ブレディン)
過去15年間、ゲーム業界で上級技術リーダーを務め、複数のテクノロジー企業での取締役も務めた。 2021にエンジニアリング責任者としてMojang Studiosに入社、効率性の向上やイノベーションの促進を果たして『Minecraft』ゲーム製品のリーダーに就任。2023年10月に、Mojang Studiosの責任者に就任した。
『Minecraft』が受け入れられたのはファンとの密接なコラボが理由のひとつ!
――なるほど、世界中の『Minecraft』ファンに会いに来た、ということなんですね。では、『Minecraft』15周年を迎えて、どのようなお気持ちですか。
――『Minecraft』がここまで受け入れられ、支持された理由については、どのように分析されていますか?
もうひとつの理由としては、コミュニティとの密接なコラボレーション(協力)を果たせているからだと思います。最初のα版以来、「こういう要素が好きだ」「こういう要素がほしい」といった要望が多く寄せられ、ゲーム製作の方針と合っていれば採用させていただくことがあります。
ひとつの例を挙げると、2023年のバージョン1.20で実装されたサクラバイオームおよびサクラの木ですね。こちらはリクエストから実現した要素なんですよ。
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ただ、『Minecraft』コミュニティーの全員がゲームを遊ぶかというと、そうでもないんですね。『Minecraft』のイラストが描かれた洋服などのグッズが好きとか、『Minecraft』のLEGOが大好きとか。『Minecraft』本編よりも、スピンオフ作品を好む人もいると思いますので、違う好みに応えるという意味で、さまざまな『Minecraft』関連作品を製作しているのです。ただし、『Minecraft』自体は老若男女すべての人に楽しんでもらえると思いますし、大切なのは本編との親和だと考えています。だから関連作品すべてにクリーパーが登場したりするのです。
本編のゲームだけではなく、こういったグッズや映像作品、関連作品なども含めて、『Minecraft』コミュニティーであると位置づけています。
映画にアニメ、さらには現実の世界に『Minecraft』ランドを建設!?
『Minecraft』はご存じの通り、プレイヤーひとりひとりが自分だけの物語を紡ぐことができるゲームです。ワーナー・ブラザース社と対話する中で、その物語のひとつを多くの人たちに伝えたいとなり、映画化が決定しました。
また、新しいアニメシリーズもNetflixとのコラボで制作されます。さらに、『Minecraft』ランドのようなものを実際に作る、という計画もあるんです。
――『Minecraft』ランド! すごいですね、どこに作られるのでしょうか?
――ははぁ、サーカスの巡業のように、世界を巡るイメージなんですね!
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『Minecraft』はファンを満足させるため今後も開発を続けていく
コミュニティから素晴らしいアイデアは絶えず生み出されていて、まだまだ対応し切れていません。ですので、ゲーム長期間遊んでくれているプレイヤーを支援しながら、ゲームを拡大できていけたらと思っています。
――3つの軸を中心に『Minecraft』をアップデートさせていくわけですね。
たとえば、本作にはチュートリアルがなく「このようにゲームを進めてください」と教えていないので、初めてプレイしたとき、少し迷子になったような気持ちになると思います。でもこれこそが我々の意図しているところで、プレイヤーの皆さんに試行錯誤しながら自分だけのプレイスタイルを確立し、自分だけのストーリーを紡いでもらいたいと願っているからなんです。
――なるほど! クリエイティブというと、どうしてもクリエイターのための言葉かと思ってしまいがちですが、『Minecraft』にとってはユーザーのための言葉なのですね。
クリエイティブというお話しですと、『Minecraft』(統合版)はユーザーが作成したコンテンツを販売できるマーケットプレイスという仕組みがあり、ここでスキンやマップなどのコンテンツを販売し、それが事業になっている人たちもいるんです。ストリーミング、配信に関しても、同じことが言えると思います。『Minecraft』を通じて、いろいろな人たちがインスピレーションを湧かせ、広がっていると思います。
――3億本売れてもまだまだ『Minecraft』に終わりは見えない、というわけですね。そういえば、2018年にリリースされたNintendo Switch版のパッケージ版が、いまもなおファミ通のランキングで上位に入り続けているんですよ。いまだに新しいユーザーが増え続けているのは、とてもすごいことですよね。
――息子さんたちの成長から、『Minecraft』の影響を感じたことはありますか?
次男も開発に興味があるようで、『Minecraft』でペイストリーというスウェーデンのパンが作れるMOD(ユーザーが作成した追加コンテンツ)を作成したことがあるんです。
――『Minecraft』は日本でもすっかり一般化するほど定着しました。日本のユーザーのことは、どのように見られていますか?
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また、ゲーマー以外の熱狂的なファンも多いという印象です。たとえば今回の来日では、空港ですぐ『Minecraft』のTシャツを着た女性を見つけましたし、クレーンゲームの景品になっている“クリーパー”も見ました。もちろん遊んでみたのですが、残念ながらゲットできませんでした(笑)。もう1回チャレンジしたいですね。
さらには、配信の数も視聴数もとても多いですよね。このように、日本の市場には多くのプレイヤーがいることは確かだと思いますよ。
――せっかくの機会なので、お聞かせください。オーサさんにとってずばり『Minecraft』とは?
――フランチャイズを守るという気持ちは強いのですね。
――では、最後に日本の『Minecraft』ファンに向けてメッセージをお願いします。
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