2025年3月28日、スクウェア・エニックスより『サガ フロンティア2 リマスター』が発売された。対応ハードはNintendo Switch、PS5、PS4、Steam、iOS、Android。
本記事では、製品版をいち早くクリアーまでプレイした記者によるレビューをお届けしよう。ストーリー本編およびリマスター版で追加されたシナリオに関して、詳細のネタバレはしないが、新要素などを紹介するにあたって一部シーンは掲載するので、気になる人はネタバレにご注意を。
『サガ フロンティア2』とは?
1999年4月1日にプレイステーション用ソフトとして発売された『サガ フロンティア2』(略称は『サガフロ2』)。『サガ』シリーズとしては8作目にあたり、『サガ フロンティア』の名は付いているが、物語や世界観などは前作とはつながっておらず、本作からプレイしても支障はない。
『サガ』シリーズと言えば、タイトルごとに独自性に溢れており、いまや「シリーズ作品らしくないシステムを持っていることこそ“『サガ』らしさ”なのでは?」というくらい挑戦的なタイトルが多い。『サガフロ2』も例に漏れず、“連携”や“閃き”といった一部の要素はシリーズから踏襲されているものの、『サガフロ2』ならではの要素がたっぷりと詰め込まれている。
なお、『ロマンシング サガ』以降の『サガ』シリーズは、プレイヤーの選択によって自由な冒険を楽しめる“フリーシナリオ”が特徴だったが、本作には搭載されていない。そもそも“広大な世界を自由に冒険し、伝説の存在を倒す”みたいなRPGにはなっていない。
『サガフロ2』は、ほかの『サガ』シリーズ作品を見ても珍しい、シナリオ重視のゲームになっている。サンダイルという世界のいくつかの大陸で起きた歴史的事件と、その裏側を辿るドラマティックな物語が最大の特徴。好きな人にはたまらない世界観とストーリーが、いまなおファンの心をつかんで離さない。
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ただし、ストーリーはほぼ一本道で(シナリオを見る順番を選択することはできるが)、ごく一部で重要な分岐があったりするものの、物語の自由度はシリーズの他作品と比べるとほとんどない。システム面でも挑戦的な内容となっていたこともあり、賛否両論あるタイトルでもある。
『サガフロ2 リマスター』は、シナリオ中心に進む『サガフロ2』の基本はそのままに、システム面で遊びにくいと思われていた要素をマイルドにし、プレイしやすくしたタイトルだ。オリジナル版からのファンはもちろんのこと、本作を初めて遊ぶ人にとくにオススメできるリマスターとなっていた。ゲームの基本を紹介しつつ、どこが進化・変更されたのか解説していこう。
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シナリオ重視の独特なRPG
舞台となるのは、3つの大陸に分かれている世界・サンダイル。この世界では、“アニマ”と呼ばれる気のようなものがあらゆるものに宿っている。草木といった自然物や、武器や道具、そして人間たちにもアニマは存在する。
アニマは、要は魔力の源のような感じ。人々は、基本的にアニマを操り発動する魔法のような“術”を使用することが可能で、たとえば火を付けるなど、生活においても幅広く利用されている。
そんなサンダイルの東大陸にあるのが、フィニー王国。主人公のひとりであるギュスターヴ13世(以下、ギュスターヴ)は、王家の長男として次期国王としての期待を寄せられながら育つ。しかし、ギュスターヴはアニマを宿しておらず、術の才能が一切なかった。王族失格とみなされ、ギュスターヴは母とともに王家を追放されてしまう。
本作ではそんなギュスターヴが、いかにして困難を乗り越え、“英雄”になっていったのかが語られていく。
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ギュスターヴ
そしてもうひとりの主人公が、遺物を発掘するトレジャーハンターのような職業“ディガー”の青年、ウィリアム・ナイツ(通称・ウィル)。ウィルは両親を失くしており、両親の死を探りながらディガーとして生きていく。しかしあるとき両親の死に“エッグ”と呼ばれるものが関係していることを知り、エッグとの深い因縁に巻き込まれていくのだった。
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ウィル
本作では、このサンダイルの歴史の中で起こった出来事が小分けとなってシナリオ化されており、それらのシナリオを読みながらゲームを進めていく。シナリオを閲覧する順番は、ある程度は自由に選べる。ストーリーは“ギュスターヴ編”と“ナイツ編”に分かれており、ギュスターヴ編では歴史の表の出来事、ナイツ編ではその裏で起きていたエッグにまつわる事件が描かれる。
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画面左に、年表形式でシナリオが並び、そこからプレイするシナリオを選ぶのが“ヒストリーチョイス”というシステム。基本的には上から順番に選んでいくのがいいが、ギュスターヴ編をちょっと進めたら、少し先の年代にあるナイツ編を始める、という風に進めてもいい。次第に、年代の中でギュスターヴ編とナイツ編が入り混じって表示されていく。
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“アニマ”はなんとなく理解できると思うが、本作にはほかにも“クヴェル”や“メガリス”、“ツール”などの固有名詞が登場し、物語の中で詳しく説明されることは少ない。最初は少し飲み込みにくいと思うが、ストーリーの中で詳細が判明したりするなど、あえて事前情報が伏せられている部分もあるので、ストーリーとともに理解を深めていこう。
ひとつのシナリオで描かれるのは特定の時代、特定の出来事のため、つぎに選んだシナリオでキャラクターの関係性が突然深まっていたり、前後関係が不明で、何が起こっているのかわからなかったりするような場合もあるだろう。
シナリオとは別に存在している年表メニューでは、その間に何が起きていたのかがひとことで解説されていることもあるので、理解を深めたい人はチェックするといい。
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ちなみに年表から、対象の出来事を描いているシナリオに飛ぶことができたりする。
セリフの機微から想像しなくてはわからないことも多く、とくに人々の関係性については、簡単には読み取れないことも。悪く言えばわかりにくいのだが、歴史書を読み解くような、考察の余地が残されているのも本作の特徴であり、魅力のひとつになっている。
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ストーリーの具体的なよさを語るにはやはりネタバレが必要になってしまうので割愛するが、大きな分岐があるわけではない(だいぶ大きいのが一点だけ)。物語の中でキャラクターが寿命を迎えたり、何かしらの事件や病で他界したりすることもあり、その後に新たな世代が台頭するなど、時代が進むにつれて登場人物たちの事情も変わっていく。
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『サガ』シリーズらしいセリフ回しなどは多少あり、個性的な選択肢もある。
ゲームの中で“年代”を感じられるのも特徴で、キャラクターたちにはステータスとして“年齢”が用意されており、時代の流れに合わせて、しっかりと年齢を重ねている。メインキャラクターの一部は、年代に合わせて見た目が変わるのもユニークだ。すべてのバリエーションを用意するわけにはいかなかったようで、一部キャラクターは青年のような姿で40代を迎えてしまったりもするが。
シナリオを選んで読み進めていく
シナリオは、ただシーンとセリフを見るだけで終わるものもあれば、RPGらしい冒険をくり広げるものもある。ギュスターヴ編はイベントのみのシナリオが多く、一方のナイツ編はバトル&探索がメインとなっている。
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物語の中で町に訪れる以外では、“町シナリオ”と呼ばれるシナリオを通して、町に向かうこともできる。
また、幅広い世界を探索して冒険するのではなく、その出来事の舞台となった場所で探索・戦闘をこなし、目標を達成すればシナリオ達成となる。その後、また別のシナリオを選択していく……という、独特な進行のRPGとなっている。
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育成に関しては、バトルの結果でステータスがアップしていく、『サガ』シリーズらしいシステムを採用。上昇するステータスはシンプルで、HP、WP(技ポイント)、JP(術ポイント)の3つの基礎ステータスと、武器種・各術の属性レベルのみ。STRや愛などといった、シリーズ他作品にあるステータスポイントは存在しない。
戦闘で武器による攻撃をしていると、突然新たな技を閃くのは『サガ』らしい要素。術は、属性のレベルが高ければ戦闘後に学習する可能性がある。“閃き”については、後述する“デュエル”のシステムがあるので、ほかのシリーズ作品よりもお手軽に閃けるようになっている。
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装備に関して特徴的なのは、装備品によって術属性を持っているもの(“ツール”と呼ばれる)があること。対象となる属性を持つツールを装備していないと、その属性の術を発動できない。また、地面などの自然物にもアニマが宿っているため、地面からアニマを引き出して術を発動するといった本作ならではの要素もある。
なお、『サガフロ2』オリジナル版は、年代ごとにどんどん主人公や仲間が変わっていくこともあり、育成する意味がないわけではないが、シナリオにおいてそのキャラクターの出番が終わると、もうバトルで活躍させることはできず、使っていた技・術と装備のみをほかの世代にも引き継げるような仕組み“だった”。こちらも後述するが、リマスター版ではここが新システムによって緩和され、そしてうまくアレンジされている。
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シンプルながらに個性的なバトル
バトルはシンプルで、ターンごとに技や術を選択して、敵を倒していくというもの。バフやデバフ、状態異常などの部分で若干の複雑さはあるものの、『サガ』シリーズの中でも馴染みやすいバトルシステムになっている。
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仲間たちとの技や術をつなげて発動する“連携”も健在。ただ、前作『サガ フロンティア』ほど“連携”は気軽に使うことはできず、いろいろと準備して終盤にようやく毎ターンの発動を狙えるくらいのシステムになっている。
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また、『サガ』シリーズでは、そのキャラクターの命を示す“LP”があるのも特徴だが、本作のLPはだいぶ気軽に消費できる、シナリオ内だけの残機のような存在。回復も気軽にできる。戦闘中にLPを消費することで対象のHPを全回復できる、ターン消費なしの回復アイテムのような役割になっている。LPが0になると、主人公の場合はゲームオーバーだが、ほかの仲間は戦闘後にLP1で復活する。そのため、バトルで仲間をロストする要素はない。
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LPを消費するだけでHPが全回復する。
そのぶん、シリーズ作品でも珍しくHPは戦闘後に全回復しない(ある程度回復はする)。また、武器と防具には耐久度があり、攻撃に使用することで耐久度が減少し、ゼロになるとアイテムが消えてしまう。修理することも可能だが、タイミングは限られている。
イベント以外では、敵との戦闘はシンボルエンカウントで発生。エンカウント数で敵の強さが変わったりもせず、基本的にはシナリオごとに固定された強さの敵が出現する。
と、システムのベースは『サガ フロンティア』から引き継いでいるところも多いが、細かい部分は本作ならではの仕様になっている。一見ややこしいかもしれないが、戦闘自体はかなりシンプルなので、複数人が参加する戦闘は、基本はオーソドックスなRPGのように楽しめる。
デュエル
本作ならではのユニークな戦闘システムが、1対1で戦う“デュエル”。通常の戦闘では、デュエルに対応する敵の場合、グループで戦うか、味方ひとりと敵ひとりでデュエルするかを選べる。また、一部の戦闘は強制的にデュエルになる。
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デュエルは、これまでに覚えた技のコマンドを選ぶというようなシステムではなく、“斬る”、“払う”、“構える”などの行動コマンドを4つ選んで、ターンごとに攻防をくり広げていく。技は特定のコマンドを順番に入力することで発動でき、たとえば剣ならば、“斬る”→“払う”で“十字斬り”が発動する。
仲間が全体攻撃や範囲攻撃を持っていないうちは、1対1のほうがバトルを早く終わらせやすいというメリットがある。また、戦わなかったほかのメンバーのHPは回復する。
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なによりデュエルは、コマンドの組み合わせによって特定の技の“閃き”を狙えるのが大きなポイント。コマンドを自分で発見する、もしくはどこかで攻略情報を知る必要はあるが、コマンドがわかっていて、かつ対象の武器のスキルレベルが高ければ、かなりの高い確率で閃いてくれる。
ただし、バトルで技を使用するごとに武器・防具の耐久度が減ってしまうのがデメリット。耐久度が無限の装備以外は、すぐに壊れてしまうのがネックとなっている。
コンバット
“コンバット”はシナリオの一部で発生するバトルで、マス目上のマップでユニットを動かして敵ユニットと戦わせる、いわゆるシミュレーションRPGのようなシステム。『ロマンシング サガ3』のマスコンバットとはまったくの別モノ。
ユニットどうしが接触した際のバトルは、通常のバトルとさほど変わらなく、RPGパートで育てた要素はユニットの強さにも反映される(育成できれば、の話だが)。敵味方ともに予備兵が残っている場合、通常兵士は倒されると次のターンに補充されるというコンバットならではのシステムもある。
見た目としては4人のキャラクターどうしが戦っているように見えるが、描いているのは陣営と陣営がぶつかり合う戦争なので、ビジュアルはあくまでデフォルメされた表現と言える。本当ならば、数百~数千人規模の兵士がぶつかり合っているのだろう。
コンバットが発生するシナリオはそこまでなく、かつ育てたキャラクターをユニットとして持ち込めることが多いので、難度はそこまで高くない。ただ、ゲーム終盤には、どんなにやり込んでいてもリトライ必至のコンバットが待っている。このあたりは、オリジナル版からとくに調整されていないように感じた。
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浜渦正志氏による楽曲
シリーズ作品は伊藤賢治氏が楽曲制作を務めていることが多いが、『サガフロ2』は浜渦正志氏が楽曲を手掛けている。
本作の作風に非常にマッチする楽曲たちがゲームを彩っており、独特かつ上品なバトル曲や、シナリオに合った多数の楽曲は、聞き応えが非常にある。『サガフロ2』の大きな魅力のひとつと言えるだろう。
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本作は『サガ』シリーズとして見ると異色かもしれないが、『サガフロ2』の世界観を構築してくれたのは、間違いなく浜渦氏による楽曲だと個人的には感じている。まだプレイしたことがない人にこそ、ぜひ堪能してほしい。
リマスター版の変更点
ここまで、おもに『サガフロ2』の基本情報を紹介してきたが、ここからはリマスター版になって変わった要素、追加点などをご紹介。なお、このほかにも細かく変更点がある。
ゲーム開始時に“追加要素あり”を選べば追加要素を加えて遊べるだけでなく、“なし”を選べばオリジナル版に近いシステムで遊べるようになっている。もしオリジナル版のシステムがいい、という人は選ぶといいだろう。
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個人的な感想だが、筆者はナルセスさんが大好きなのだが、改めて遊び直してみて新たな魅力に気づける一面もあった。
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細かな要素として、バックログ機能もある。
美麗になったグラフィック
画面比率は16:9となり、より横幅の広い画面でゲームを楽しめるようになった。キャラクターのドットは『サガ フロンティア リマスター』のようにすべて描き直したわけではなく、おそらくオリジナル版のドットアートをそのまま採用して高解像度化しているように思う。
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デュエル時のグラフィックは、キャラクターの頭身が上がるが、こちらもおそらくオリジナル版そのまま。オリジナル版の段階から、キャラクターのグラフィックはすごく描きこまれており、かつ背景にもマッチしているので、ここは変更しなくてもいいと判断したのではないだろうか。
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オリジナル版からとくに変わったというわけではないが、キャラクターのアニメーションの細かさにもぜひ注目を。
本作の背景は水彩画のようなタッチで描かれており、オリジナル版よりも解像度が上がっていて、より美しいゲーム画面を実現している。全体的に絵本のような世界観の中を冒険している気分が味わえた。
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バトルの背景は3Dとなっているが、オリジナル版は当時としてもだいぶポリゴン丸出しな感じだった。リマスター版ではテクスチャが滑らかになっていて、ポリゴン感を感じさせないグラフィックになっていて、とてもイイ。
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敵も一部3Dだが、プレイステーションのようなポリゴン感は薄い。
また、こちらはリマスター版恒例の仕様となったが、フィールドでエリア移動できる箇所に矢印が付くようになった。水彩画のようなマップは美しいのだが、どこに移動できるのかはオリジナル版ではわかりにくかったので、これはとてもありがたい。
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ただ、オリジナル版からある難点として、マップ内のどこが歩ける場所なのか、スポットによってわかりにくい場所が多々ある。たとえば隙間に入れるのか、渡れる足場なのかなど、移動範囲が2Dイラストのような背景だからこそ理解しにくい場面がある。ここは綺麗になっても変わらなかった。
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パッと見とても綺麗なのだが、実際に歩いてみると、どこが歩ける場所なのかわかりにくい地点は少なくない。
倍速機能
リマスター版恒例となった、倍速機能にも対応。『サガ フロンティア リマスター』と同じく、フィールドでの2倍・3倍速、バトルでの2倍・3倍速にそれぞれ個別設定できる。
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倍速設定の数値は、画面右(フィールド)または画面左下(バトル)に表示される。
フィールドの3倍速はさすがに操作できないレベルの速さになり、2倍速でもちょっと早すぎるが操作しきれるくらいには高速で動き回れる。本作のフィールドはダンジョン以外、そこまで広いフィールドはないので等倍でも十分快適かも。
フィールドの倍速はオンにすると、シーンのみのシナリオでもドラマシーンを倍速で進めることができる。よりサクサクと物語を楽しみたい人は、オンにして進めるといいだろう。シーン中でもボタン操作で切り替え可能だ。
なお、そもそもリマスター版の機能として、バトルのウェイト時間を今風の“モダン”にするオプションがあり、オリジナル版では正直よくなかったバトルのテンポが少しだけ改善されている(連携演出や入場演出がテンポアップしているとのこと)。とはいえ、技発動時の演出が短くなったわけではない。テンポよくバトルしたい場合は、倍速機能を使おう。
ステータスの明確化
これも恒例となった要素だが、装備品の効果が具体的に明記されるようになった。オリジナル版では装備品の防御面のステータスが隠されており、“防御性能”というステータス値以外、どの属性の防御力が上がるのかわからなかった。リマスター版ではすべての防御値を確認できる。
ちなみに装備欄も改善されており、そのキャラクターがどのアニマを持つ装備をしているのか、装備画面からパッと確認できるようになった。もともとは耐久度しか確認できなかったので、術まわりの管理がグッとしやすくなっている。
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細かなオプション設定
これまでの『サガ』シリーズリマスター版のように、豊富なオプション機能に対応。倍速機能は、技を閃いたときだけ等倍速度に戻すといったオプションも存在する。
たとえば“デュエル”できるバトルは、毎回デュエルするのかパーティバトルにするのか選択するのが通常だが、オプションで常時パーティバトルか、常時デュエル(前列のメンバーから優先して選択される)かも選べるので、育成などに役立てられる。
ほかにも複数のオプションがあり、プレイヤーが必要ないと思った情報はオフにしたりもできるので、好みに合わせて設定するといいだろう。
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オートセーブ
オリジナル版では通常のセーブ、クイックセーブに対応していたが、リマスター版はオートセーブにも対応。フィールド移動でエリアを移動する際に逐一セーブされ、不意にゲームオーバーになってもリスタートしやすくなった。
とはいえ、本作ではバトルに負けても「リトライしますか?」と表示され、バトルの最初から再戦できたりするので、ゲームオーバーでオートセーブを活用することはそんなにない。時間制限のあるイベントで失敗した、コンバットで敗北した、という場合にタイトル画面に戻されることになる。
そのとき注意してほしいのは、“コンティニュー”を選ぶとデフォルトでは最新セーブを参照するようになっていること。コンバットなど、一部シーンはエリア移動を挟まないためオートセーブはされない。
本作では、シナリオを達成するたびに逐一セーブするか聞かれるので、なるべく任意セーブをしておくのがオススメだ。
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オートセーブがされると、画面左上に表示が出る。
成長能力継承
リマスター版より新たに“成長能力継承”が追加された。パーティメニューから選択できる要素で、ほかのキャラクターの“成長したぶんのステータス”を、ほかのキャラクターに付与できる。言わば装備品のひとつのような存在だ。
前述したように、本作は年代の経過とともにつぎつぎとプレイアブルキャラクターが変わるため、キャラクターを成長させても後世で活躍させられないことが多く、よくも悪くもキャラクターを育成する意味があまりなかった。そのぶん、育成しなくていいので手間が掛からない、とも言えるのだが、シーンによっては育成したほうがグッと楽に戦える。
成長能力継承により、育成ぶんのステータスを上乗せする形で装備できるようになったため、育成が無駄にならないのはとてもうれしい。また、物語としての“仲間たちの意志を引き継ぐ”ような感覚があるのも、非常に感慨深い。
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誰かを育成しておけば単純にどのキャラクターもすぐ強化できるので、ゲームの難度はそこそこ下がってしまうのだが、そもそもオリジナル版は攻略難度が高い。しかも戦術面が難しいのではなく“育成できる機会を逃して、弱いまま進んできてしまった”、“パーティが変わるたびにある程度育成がやり直しになって、時間が掛かる”など、ちょっと理不尽な部分で難度が高い傾向にある。それがいい塩梅で緩和されているように感じた。
なお成長能力継承はいくつかルールはあるが、基本はそのシナリオで仲間ではないキャラクターならば、パーティメンバーに装着できる。出会ったことがない仲間でも継承することができ、たとえば最序盤でギュスターヴとウィルのシナリオを同時進行していたら、ウィルにギュスターヴの成長能力を継承できたりもする。
パーティメニューさえ開くことができれば基本いつでも変更でき、一部シーンでは戦闘前に準備させてもらえる場合があるが、その際にも成長能力継承を選択できるようになっている。
能力を継承したからといって素のステータスが上昇しにくくなる感覚はあまりなく、本人のステータス+継承したステータスによって強さが決まるので、強化しながら育成できるのもポイント。本作には、各ステータスの成長しやすさが“資質”によってキャラクターごとに決まっているが、それを無視して強化できたりもする。
筆者は序盤に戦闘機会の多かったウィル、コーデリア、ナルセスさんの成長能力だけでそれなりにすんなりクリアーまでたどり着くことができた。
また、装備できればどのキャラクターに継承してもいいのだが、筆者としてはつい関係性を考えて継承させたくなった。血縁関係のあるキャラクターどうしで成長能力を継承させれば、物語的な関係性も自分で描けるような感じがして、感慨深かった。
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DIG!DIG!ディガーが使える
オリジナル版にあった“GO!GO!ディガー”は、プレイステーションの周辺機器・ポケットステーションを用いることで遊べた、ミニゲーム的なアイテム収集要素。ポケットステーションを持っていなかった人は、体験できなかった要素だ。
リマスター版では、物語の中で“ディガー”を集めることができ、ゲットすると“DIG!DIG!ディガー”で採掘を頼めるようになる。採掘に任命すると、指定した採掘時間の経過後、達成すると何かしらの装備品が手に入る。
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リマスター版では最大3人のディガーを採掘に任命できる。時間はゲーム内時間とともに経過しており、過去のセーブデータをロードすると経過時間も巻き戻る仕組み。
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今回プレイした中では、正直なところ“DIG!DIG!ディガー”が役立つ場面はほとんどなかったのだが、“DIG!DIG!ディガー”でしか手に入らないものもあるので、リマスター版でもしっかり用意してくれたのはとてもうれしい。進捗状況をこまめにチェックしないといけないのだが、ゲームプレイとともに放置しているだけで装備が手に入る要素となっている。
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ディガーが作業完了したりサボったりするたびに、ゲーム中に通知が入る(通知はオフにもできる)。
倉庫が登場
オリジナル版は所持品を64個しか持つことができず、かつ倉庫のようなシステムも存在しないので、64個のアイテム欄で装備品をやりくりする必要があった。後半になればなるほど所持品は圧迫され、かつ所持品がいっぱいだとドロップアイテムを受け取れないことも(重要なアイテムだろうと)。
これを受けて、リマスター版では倉庫が登場し、アイテムをストックできるように。
オリジナル版ではアイテムコレクションを楽しむことが実質的に不可能だったが、倉庫が追加されたので新たな楽しみ・やり込み要素を味わえるようになった。倉庫は、最大1000個までアイテムを保管できる。
ただ、パーティメニューから倉庫にはアクセスできないので、冒険の中でアイテム欄がいっぱいになってしまった場合には、アイテムを処分してチップ(本作のお金とは別のポイント)に変換するか、バトルで装備品を壊す必要がある。
倉庫には、基本的には装備回収屋からアクセスできる。リマスター版では、シナリオ選択画面から装備回収屋にアクセスできるようになったので、冒険中以外ならば基本はいつでも倉庫を利用することができる。所持品の管理要素を残しつつも、所持品のアイテム欄圧迫問題をうまく解決しているように思う。
なお、装備品を処分する際は“ツール処分屋”を訪れる必要があったが、リマスター版ではアイテムメニューから“処分”のコマンドがあり、冒険中だろうといつでもチップに変換できる。これも細かい部分だが、アイテム管理がしやすくなっている。
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ちなみにツール処分屋自体は消滅しておらず、訪れるとチップ変換量を一覧で見られるという、所持品メニューにはない機能があるので、ツール処分屋の役割がすべて消えたわけではない。
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装備回収屋について
本作では、仲間キャラクターが時代の経過やシナリオ中の落命などで登場しなくなった場合、それまで装備していたアイテムをすべて装備したままで登場しなくなってしまう。その状況に対応するためにあったのが“装備回収屋”で、登場しなくなったメンバーの装備も、頼んで回収してもらえる。
前述の通りリマスター版では、シナリオ選択画面からでも装備回収屋にアクセスできるので、基本いつでも利用可能。回収したアイテムは、所持品に入れるか、または倉庫に送ることができる。
オリジナル版ではごく一部のメンバーのみ、装備品回収屋で装備を回収できなかった(ウィリアムなど)。リマスター版では、回収できなかったメンバーも対象として選べるようになっている。
ちなみにウィリアムの成長具合は、プレイアブルメンバーのひとり・ワッツと地味に共有されていたが、本作では個別扱いとなっている。成長能力の継承も、個別に選択可能だ。もちろん、ワッツの装備品も回収できる。
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お金のあれこれ
本作は“CR”という通貨がお金で、お金を払ってアイテムを購入したりする。オリジナル版では主人公ごとにお財布が分かれていて、たとえばギュスターヴならばギュスターヴのお金、ウィルならウィルのお金として使う仕組みになっていた。
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リマスター版ではお財布が1個に集約され、シナリオ全体でお金が貯まる仕組みになった。オリジナル版では主人公ごとに所持金が分かれていたため、高額なアイテムを手に入れるのが難しかったうえ、もし所持金を統合したい場合、事前にチップに変換するなどの必要があったが、その手間がなくなった。
リアリティを考えると、そりゃギュスターヴとウィルの財布が同じなのはおかしいかもしれないが、そもそも装備品についてはオリジナル版のころから全主人公共有だし、ゲーム的にはこちらのほうが管理しやすいので、全然アリだろう。
キャラクターグラフィックの追加
一部キャラクターは、ほかの汎用的なキャラクターと同じ見た目だったのだが、専用グラフィックが追加され、より個性が強まった。
詳細は省略するが、物語の中で“エーデルリッター”という集団が登場する。エーデルリッターは、メンバーのひとりだけがグラフィックがあったのだが、ほかのメンバーは汎用的グラフィックとなっており、個性がかなり弱かった。
リマスター版では専用グラフィックが追加されて、幹部らしさがグッとアップしている。
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追加シナリオ
オリジナル版にはなかった、追加シナリオが複数登場。シナリオを読み進めるものだけでなく、バトルをともなうシナリオや、新たなコンバットが楽しめるものなどさまざま。
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内容としては“語られていなかった歴史や人間模様”が明かされるといった感じで、たとえば序盤に体験できる追加シナリオでは、ケルヴィンとマリーが結婚する話が描かれている。
オリジナル版でも間違いなく史実として結婚していたのだが、物語上では具体的に語られることはなく、年表などから推測するしかなかった。本作ではそれが明確に描かれている。
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追加シナリオは、ゲーム後半に多い。オリジナル版では、とくに後半は急ぎ足でシナリオが進んでいたので、この追加はファンにとっても、新たに始めるプレイヤーにとってもうれしい要素になるだろう。歴史を補完するシナリオに加えて、とくに出番の少なかったキャラクターたちに焦点が当てたシナリオが多い印象を受けた。
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追加シナリオはゲームの流れに沿って、ほかのシナリオと同様に、解放されるべきタイミングで遊べるようになる。
ライブラリー機能
タイトル画面から“ライブラリー”を選択すると、ゲーム中に収録されている楽曲をすべて聞くことができる“サウンド”や、キャラクターデザインを担当する小林智美氏のイラストをたっぷり35枚閲覧できる“ギャラリー”が楽しめる。
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好きな楽曲を流しながらギャラリーを楽しめるが、クリアー後に楽しんだほうが何倍も感動できるので、ぜひクリアー後に訪れよう。
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クリアー後の要素
最後にクリアー後の要素について、お伝えしていこう。エンディング後にクリアデータをセーブすることができ、そうするとタイトル画面に“NEW GAME+”が追加され、引き継ぎプレイを楽しめる。
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NEW GAME+では、すべてのショップにシナリオメニューからアクセスできたりする。
周回引継ぎ
『サガ』シリーズでは珍しく、『サガフロ2』では一部要素を引き継いでの周回プレイがオリジナル版から登場していた。とはいえ、引き継げるものは習得した技・術など、限られたものだった。
リマスター版では、自分で要素を選択して、さまざまな要素を引き継ぐことができる。装備品や成長能力なども引き継げるので、たいへんだったバトルもグッとラクに、再度楽しめるだろう。なお、一部シナリオに関わるアイテムについては引き継ぐことができない。
また、ゲームをイチから進めるのではなく、シナリオをチョイスして遊べるので、自分が遊びたい部分だけ選べるのもポイント。これが“ヒストリーチョイス”システムの真骨頂とも言えるだろう。
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やり込み要素
クリアー後、ラストバトルに直接挑めるようになるのはオリジナル版からあった要素。リマスター版ではさらに、強化された敵幹部の“将魔”たちに再戦できる、バトルのやり込み要素が追加されている。強化されているので一筋縄ではいかないが、将魔たちすべてに勝利することができれば……?
なおこのシナリオは特別な仕様となっており、直前にプレイした年代のパーティが参照されるだけでなく、通常ならば仲間になり得ないキャラクターも仲間にしてバトルに挑むことができる。ただ、さすがに年齢などは考慮されているようで、ジニーとナルセスさんのパーティを組む、みたいなことはできない模様。
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また、一部装備が固定となっているキャラクターは、固定装備を外すことができるようになっている。たとえばグスタフは2種類の武器が固定だったが、いずれも装備を外すことが可能になっていた。
ただボスに挑むのではなく、ダンジョンを攻略することも可能で、仲間は酒場で外したりもできる(パーティメンバーは最大6名)。仲間を編成できる機能を使えば活躍の少ないメンバーの育成にも使えるだろう。
クリアー後の追加シナリオ
追加シナリオのほとんどは、1周目から楽しむことができる。ただ、ごく一部だけ、クリアー後に閲覧できるものがある。
詳細は語らないが、“とある人物”のいままで語られてこなかった歴史が明かされる。人によっては蛇足と捉えてしまう可能性もあるが、『サガフロ2』ファンならば絶対に見てほしい。
グッと遊びやすくなった『サガフロ2』
ほかにも、自分で構築した装備品のセットをリストとしてセーブし、呼び出せる機能など、細かい追加や変更点がたっぷりと含まれている。キャラクターの立ち回りを変更できる“ロール”は、オリジナル版ではバグによって一部機能していなかったり、説明と効果が異なっていたりしたが、リマスター版では修正されたとのこと。
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ゲーム全体に関して言うと、倍速になったバトル、そして便利になった育成面で、ゲーム全体がとても遊びやすくなった印象を受けた。シナリオが秀逸なのに、ゲーム進行の面で不都合があったり、育成に時間を掛けないとつぎのシナリオが読めなかったりといった問題点を、遊びやすく改善しているように思う。
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全部が全部便利になっているわけではないので、オリジナル版のよさを残すために、あえてガイドは付けなかったんだろうと推測できる箇所も少なくない。それらは少々遊びにくい部分でもあるのだが、考える余地が残されているのは、とてもいい塩梅だと感じた。
オリジナル版を遊んだ人には、ぜひとも追加シナリオの体験を。まだ『サガ フロンティア2』を遊んだことがない人には、間違いなく『サガ フロンティア2 リマスター』がオススメだ。
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